新しく始める一人暮らし。「布団」か「ベッド」どっちにすべきかお悩みではないでしょうか。
快眠や熟睡できる環境作りは健康的に暮らすためにとても重要です。
一方で、部屋の狭さを考えると大きなスペースをとる寝具選びには慎重になりますよね。
そこでこの記事では、
・かつて私が一人暮らしをしていた時に、布団からベッドに変えてみた実体験から、不満に思ったことと、変えて良かったこと
・一人暮らしの部屋に求める目的別に、ベッドか布団か、どちらが適しているか
についてご紹介します。
「ベッド」か「布団」か、どちらが快適に過ごせそうか、ご検討の参考にしてください。
1.一人暮らしで、布団からベッドに変えて感じた7つの不満
かつて私が一人暮らしをしていたときに、「布団」から「ベッド」に変えたことがあります。そのときに感じた不満についてご紹介します。
まとめると、次の7点でした。
- 昼間の居住空間を自由に広くとれなくなった
- 初期費用と引越費用で想定以上の追加出費
- 最初は寝た気がしなかった
- 床の掃除がしにくくなった
- 活動と休憩のすみわけがしにくくなった
- 天日干しの気持ちよさが味わえなくなった
- 料理の匂いが付きやすくなった
因みに、選んだベッドは、シングルサイズのチェストベッド(↓)でした。
収納空間はハーフ&ハーフ。
ベッドサイドの左右どちらか、片方が、引き出しエリア、もう片方が、上蓋付き長物大物エリアです。
組み立て済みで出荷される引き出しはエリアは、密閉性の高い「ボックス構造」。ホコリや湿気が入り込みにくいのが特長。
不満1.昼間の居住空間を自由に広くとれなくなった
「布団」の頃と比べると自由に広いスペースをとることはできません。
これは覚悟していたことではありましたが、友人が数人遊びに来た時に改めて実感しました。
ベッドの上に座ってもらうしか無かったので、ベッドカバーとして布を買うことに。
何かこぼしてもお互い気まずくならないよう、「洗える綿」、そして普段は小さくたたんで片付けられるよう、「薄手のもの」を選びました。
一方で、ベッドの面積分がそのまま狭くなったのかというと、そう単純ではありませんでした。
(後述しますが)これまで部屋にあった
- ハンガーラック(押入へ)
- 本棚(ベッド下引き出しへ)
- ゴルフバック(ベッド下引き出し奥へ)
これらが目の前から無くなったので、意外と快適でしたよ。
不満2.初期費用と引越費用で想定以上の追加出費
ベッドフレーム代、マットレスにお金がかかるのは当然、覚悟していました。 そして、ボックスシーツの必要性は想定していました。
でも、実際にはその替えも必要になりました。 というのも一人暮らしのベランダは狭くそして普段の衣服を優先するため、シーツを洗って乾かすのに時間がかかるからです。
他にも想定しなかったのは、
- ベッドパッド×2
- 除湿シート×1(替えを省略)
- 引越費用の見積アップ
- ナイトテーブル※(簡易なもの)
それぞれ、特に驚くほどの金額ではないものの、追加出費を織り込んでおいてください。
不満3.最初は寝た気がしなかった
生まれてずっと布団寝派だった私は、ベッドにして暫くは落ち着かない感覚が残りました。
転落しないかと深層心理の不安から防御反応がはたらいて寝返りのたびに眠りが浅い気がして困っていました。 そうはいっても1週間くらいすると違和感を感じなくなり、ぐっすり寝られるようになりましたが。
これは人にもよりますし、どうしてもベッドが性に合わないという人もいるようです。宿泊先でベッドに寝たご自身の経験から、いかがでしょうか。
不満4.床の掃除がしにくくなった
布団であれば、たたんでしまえば床の掃除ができますが、ベッドはそう簡単ではありません。
ベッド下は、幸い収納スペースがほぼ密閉状態にあったので、ホコリが溜まりにくく助かりましたが、ベッドと壁の間は掃除機のノズルを変えるのが面倒で掃除の頻度は年に1度くらいでした。
カビやダニの予防のためには、年に1度では少なすぎます。今では重い家具もすべらせて動かすことの出来る小さな敷き物(例:カグスベール)も手に入るようですので活用ください。
不満5.活動と休憩のすみわけがしにくくなった
ベッドは「敷きっぱなしの布団」状態。昼間でも横になって予定外に眠ってしまったことも多々ありました。
不満6.天日干しの気持ちよさが味わえなくなった
布団寝であれば、敷布団も天気のいい日にベランダで干すことができましたので、お日様の匂いを嗅いで寝られますが、ベッドではその点が残念でした。
敷布団を干す回数を増やして対応していましたのでそんなに不満でもありませんでしたが…
不満7.料理の匂いが付きやすくなった
これも想定外でした。布団は毎日上げ下ろししますので料理の匂いが付きにくいのですが、ベッドだと寝具に料理の匂いがつきやすいです。
部屋でホットプレートを使うときなどは、ベッドカバーを出してきて覆っていました。
2.逆に、ベッドに変えて良かったこと8つの利点
もちろん、不満点ばかりでなくメリットも。書き出してみると次のように8点ありました。
- 床の温度が直接伝わらないので冬の寝入りが良くなった
- ホコリで咳き込むことが減り熟睡
- 起きるとき寝るときが楽
- ソファ代わりに
- 布団の上げ下ろし不要で時短
- 布団の収納場所が不要で押入が空いた
- ベッド下が収納に活用でき省スペース
- インテリアの一部としての恰好良さ、可愛さ
①床の温度が直接伝わらないので冬の寝入りが良くなった
寝ているときの寒さの違い。布団からベッドに変えたのが1月だったのでこれは顕著に分かりました。
体を曲げてちぢこまって寝る必要がなくなったからか疲れの取れ方の違いに驚いたほどです。
②ホコリで咳き込むことが減り熟睡
床から約30㎝は夜でもホコリの量が多いゾーンです。ベッドにしてからノドがざらついたり、夜中にせき込んだりすることが減りました。
③起きるとき寝るときが楽
ベッドなら起きるときもすんなり立ち上がれますし、寝るときもしゃがむ必要がないので、快適でした。
私の場合は腰痛もなかったので「敢えて言えば」のメリットですが、腰痛持ちの人や高齢者には大きな差になるのではないでしょうか。
④ソファ代わりに
私の場合は元々ソファは必要としていなかったのでソファもなくベッドもヘッドレスにしましたが、それでもベッドがあったらあったでベッドに腰掛けてテレビを見るスタイルに部屋を模様替えしました。
背もたれが欲しい場合はクッション付きのヘッドボードを選ぶこともおすすめです。
⑤布団の上げ下ろし不要で時短
ベッドの良さは敷きっぱなしでしょう。慌ただしい朝も、疲れて帰ってきた夜も、布団の上げ下ろしが無くなります。
毎日のことですので「時短」は塵も積もれば山となります。
⑥布団の収納場所が不要で押入が空いた
布団の上げ下ろしをしていたときは押入の上段に布団を片づけていましたが、ベッドにするとそのスペースが空きます。
空いたスペースに、部屋にあった布製の簡易なハンガーたんすを処分(家具が一つ減)し、代わりに押入専用のハンガーラックを設置しそこへ服を移動させました。
⑦ベッド下が収納に活用でき省スペース
チェストベッドはベッド下が大容量収納になっています。
たんす(引き出し)部分には本を、そして長持部分にはオフシーズンの毛布やタオルケットとゴルフバッグを入れました。
本棚を処分し(家具が1つ減)、部屋の片隅に置いていたゴルフバッグも目の前から無くなってスッキリしました。
⑧インテリアの一部としての恰好良さ、可愛さ
私の場合は機能重視で、チェストベッドは比較的安い突板(天然木の化粧合板)のものを選びました。
ヘッドボードが無いことも手伝って決して高級感は無かったものの、それでも直線的なラインが部屋を引き締めてくれました。
ベッドは部屋を好みのテイストに仕上げるために大きな影響を与えてくれますので、恰好良い(可愛い)インテリアを作る楽しみが増えますよね。
3.一人暮らしにベッドか布団どちらが適しているかは、その部屋に求める目的や使い方によって異なる
アウトドア派(優先順位は 寝室>リビング)
部屋はゆっくり休養するための場であって、極論「寝るための場所」だという人には、「布団」よりも「ベッド」をおすすめします。
「外食が多いのでローテーブルは不要」や「部屋での活動は少ないのでソファは不要」な場合には、部屋のスペースに余裕ができますので「ベッド」をドカッと置けそうです。
快眠熟睡を優先するなら、耐荷重に余裕があるベッドフレームと自分の身体にあったマットレスを選びさえすれば、布団で寝るよりもずっと快適になると思います。
というのも、ベッドなら、床の温度が直接伝わらないし、ホコリを被らずに寝られますし、また布団の上げ下ろしも時短できるからです。
インドア派(優先順位は、リビング・ダイニング>寝室)
料理、絵画、楽器、DIY、自宅フィットネス…などインドアな趣味がある人や、友人がよく遊びに来る人、部屋での勉強時間が長い人には、「ベッド」よりも「布団」をおすすめします。
「布団」なら起きている時間はたたむことができるため、床のスペースを広く使用することができます。床を広く使えるだけでなく、広いテーブルやデスクを置くことも出来ます。
また、布団の上げ下ろしをすることで、就寝時間と活動時間のメリハリをつけた生活になる点も気付きにくい布団のメリットです。
まとめ
初めての一人暮らしでは、布団かベッドかで迷いますよね。
実際、布団からベッドに切り替えてみると、利点も不満点もあることが分かりました。
また、部屋に求める役割ごとにどちらが向いているかも異なります。
布団かベッド、どちらにするかを決めるために参考になればと思います。
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