ベッド下が大容量収納として機能する「跳ね上げ式ベッド」は、まさに文明の利器。
床板の開閉の重さを、ガスシリンダーがサポート。マットレスを載せたままラクラク開閉できます。
そうはいっても、特にデメリットが無いか、気になりませんでしょうか。
跳ね上げ式ベッドは、他のベッドタイプに比べて、部材も多く、価格帯も高め。
だからこそ、購入してからの後悔は、絶対したくはありませんよね。
そこで、この記事では跳ね上げ式ベッドのメリットとデメリットをご紹介しています。
跳ね上げ式ベッドの6つのメリット
跳ね上げ式ベッドには、次のような6つのメリットがあります。
- ラクラク開閉
- レイアウト自由度が高い
- 大容量かつ大物・長物・いびつな物も収納可
- 深さ・高さを選べる
- 頑丈で耐荷重が高い
- ホコリが溜まりにくい・ホコリを浴びにくい
1.開閉がラクなので使用頻度の高いものも収納対象にできる
ガスシリンダーですので開閉がラクラク。 床板もマットレスも意外と重いのですが、女性や高齢の方もスムーズに開けることができます。
開けるたびにマットレスを下ろす必要がありませんので、収納物を気軽に出し入れできます。
使用頻度の高いものも収納できるのがうれしいですよね。
2.引き出しが無いためレイアウト自由度が高い
ベッドの周囲のスペースが自由です。
もし引き出し式の収納であれば、ベッドサイドに引き出すためのスペースと人が屈むスペースが必要です。
跳ね上げ式ベッドなら、ベッドのすぐ横に壁や家具があっても問題ありませんし、また、ベッド2台をくっ付けて並べられるので、レイアウトの自由度が高まります。
3.大容量かつ大物・長物・いびつなものも入れられる
ベッドの下をフルに活用し収納できる量はまさに「大容量」です。
跳ね上げ式ベッドは、床板の下すべてが収納に使えます。
また、仕切りがない、いわゆる「分割損」がありませんので、収納効率は最大。 大きいモノ、長いモノ、形のいびつなモノも収納対象です。
4.深さ・高さを選べる
跳ね上げ式ベッドは、深さが何種類からか、選べるものが多くあります。
▼参考商品ラインアップの一例
深さ (内寸) |
床板や底 の厚さ |
床板 の高さ |
---|---|---|
25cm | 5cm | 30cm |
32cm | 5cm | 37cm |
39cm | 5cm | 44cm |
5.頑丈で耐荷重が高い
跳ね上げ式ベッドは、ベッドフレーム自体(脚ではなく)が床に接しているため、構造が頑丈です。
そのため、耐荷重が高く、大柄の人でも安心して寝ることができますね。
6.ホコリが溜まりにくい・ホコリを浴びにくい
跳ね上げ式ベッドは、ホコリが溜まりにくい事がメリットです。
というのも、ベッドの四辺が床まで囲われた構造であることから、ホコリが侵入しづらいためです。
また、寝ているときにホコリをかぶりにくい事も、大きなメリットです。
寝ている時にホコリが舞いやすいのは床からの高さ30cm近辺までと一般的には言われます。
跳ね上げ式ベッドなら、最も低いモノを選んでも、収納部の高さが30cm以上あるので安心です。
跳ね上げ式ベッドの7つのデメリットと対策案
跳ね上げ式ベッドには、次のような7つのデメリットがあります。
- 価格が高め
- よく使う小物衣類の収納には不向き
- 座面が高くなりやすい
- おしゃれの面ではインテリア的に不利
- 組み立てが負担
- カビ予防や湿気対策が必要
- もしガスシリンダーが故障したら大変困る
1.価格が高め
跳ね上げ式ベッドは、使われている部材が多く、また、ガスシリンダーが附属しているため、価格が比較的高めのベッドです。
対策案
もし、少しでも価格も抑えたい場合には、例えば、ヘッドボードの無いモノを選ぶと節約できます。 目覚まし時計や携帯など、枕元に置きたいグッズについては、ナイトテーブルやウォールシェルフで代用されることをおすすめします。
あなたらしいデザインのモノを探すのも、むしろ楽しいと思いますよ。
2.よく使う小物衣類の収納には不向き
普段来ている衣類やフェイスタオルなどの小物を、跳ね上げ式ベッドに収納する場合、一旦収納ケースに入れてからになるのではないでしょうか。
開閉が二段階となるため、やっぱり引き出しに比べると不便ですよね。
対策案
部屋トータルで、収納位置をローテーションできるか、検討してみてはいかがでしょうか。
例えば、今まで押入にあった大物を、ベッドの下に移して、そして、押入に「押入れ専用のハンガーラック」を作って、そちらに衣服を掛けるなど。
衣服をたたむ手間も省力化できて便利ですよ。 ぜひ収納計画は部屋トータルで考えましょう。
3.座面が高くなりやすい
「跳ね上げ式ベッド」は、大容量収納のニーズにこたえるために、ベッドの中では床板の高さが高いです。
毎日の事ですので意外と座面の高さは重要です。
といった方々にとっては、小さなストレスも毎日だとつらいかもしれません。
対策案
少しでも寝床の高さを下げる方法として、収納部の深さを浅めに妥協するか、薄めのマットレスを選ぶこともできます。
また、丈夫な構造ですから、敷布団OKのベッドもあります。
収納量や寝心地とのバランスで、ぜひご検討ください。
4.おしゃれの面ではインテリア的に不利
4-1)ベッド全体のフォルム
「跳ね上げ式ベッド」は、その構造上、見た目が「箱」っぽいのがタマニキズです。
いわゆる、”ベッドの形自体に宿る可愛らしいフォルム” が崩れています。
そのため、北欧、カントリー、ヴィンテージ、インダストリアル、アジア、男前、姫系、といったテイストは、作るのが難しいと思います。
対策案
シンプルモダン、アーバン、ラグジュアリ、という方向性であれば種類が豊富です(例:上の画像はレザーヘッドボード)。
4-2)床が見えないので抜け感がない
家具の下の床が見えると、部屋が広く見えます。抜け感ですね。インテリアデザインのイロハの1つです。
ところが、跳ね上げ式ベッドは、ベッドの四辺を床まで囲まれているため、当然ベッド下の床は見えませんので、結果的に、部屋を窮屈に見せてしまいます。
対策案
部屋が散らかっている場合は、床を覆い隠してしまっているモノを減らしてください。
マットレスを載せたままのワンタッチ開閉ですので、たとえば、毎日使うカバンでさえも、難なくしまえるはずです。
そのためには、収納量の多い「深め」のベッドを選ぶ方が、かえってトータルで部屋が広くなるかもしれませんよ。
4-3)高さによる圧迫感
座面の高い跳ね上げ式ベッドに、もし、厚手のスプリングマットレスを置くと、部屋の中でベッドの存在感は、たっぷり。
対策案
ベッドの配置で工夫します。
「部屋の入口から、奥の窓に向かう動線」を避けるように、壁側に寄せてベッドを置くと、圧迫感は少し和らぎますよ。
5.組み立てが負担
床板もガスシリンダーも、結構な重さがありますので、基本的には、「大人二人以上で」組み立てる必要があります。 それでも、大体2から3時間かかってしまうようです。
対策案
跳ね上げ式ベッドには、通販でも「組立設置費込み(有料)」を選べるものも多くあります。
自分で組み立てるよりは価格は高くなりますが、開梱、組立、設置、梱包材の撤去など一式を、セットで専門家に任せることができて安心です。
トータルで考えると、利用する価値は意外と高いかもしれません。
6.充分なカビ予防や湿気対策が必要
ほとんどの跳ね上げ式ベッドは、寝床の下方向が行き止まりのものがほとんど。
つまり、通気性に劣ります。
そのため、マットレスや敷布団の湿気対策の頻度は、多い目でお願いします。
対策案
湿気を逃がすためには、マットレスの四隅の裏面に、高さ10㎝程度のものを挟み込みます。
簡単にマットレスを浮かすことができますよ。
対策案
跳ね上げ式ベッドの中には、床板に「すのこ」が採り入れられたものもあります。
寝汗の湿気が、収納域まで降りてくるタイプであれば、床板を開いておくと、湿気を逃がすことができるので簡単です。
7.もしガスシリンダーが故障したら困る
附属のガスシリンダーは、重い床板をマットレスを載せたまま開閉するのをサポートしてくれます。
反面、もし、ガスシリンダーが故障したら大変困ります。
開閉が重いだけでなく、結果として、収納物が「使用頻度の低いもの」に限られてしまいます。
対策案
ガスシリンダーの仕組みと考えられる故障原因、対策、そして簡単な予防方法について別ページで詳しくまとめています。
まとめ
跳ね上げ式ベッドは「大容量収納」+「ラクラク開閉ガスシリンダー」によってお部屋をトータルで広くしてくれる丈夫なベッドです。
一方で、デメリットを網羅的に把握したうえで、それらを和らげる対策や工夫を押さえておけば、失敗のないベッド選びができそうですね。 ぜひお役立てください。