「値段の安さが魅力のパイプベッド。どうせなら今の敷布団を直接敷くことで、トータルコストも抑えたい。でも、寝心地など問題点はないのだろうか。」
とお悩みではないですか。
この記事では、「パイプベッドに、今使っている敷布団を活用したい」人向けに、起こりうる問題点やパイプベッドの選び方について書いています。
また記事の後半では、「パイプベッドにすのこを敷く」という裏技についてもご紹介しています。
結論、基本的にはパイプベッドに直接敷布団を敷いてOK。但し、いくつか欠点もある。
一部の例外(※)を除いて、基本的にはパイプベッドの上に直接敷布団を敷いても問題はありません。
ただ、体圧分散力の弱い敷布団では、フレームへの負担が大きく、結果、ベッドの寿命が短くなったりやきしむといった悪影響が出やすいことも事実です。
また、床板がスチールメッシュの場合、寝心地が硬く感じるかもしれません。
※)一部の例外とは… そもそも、商品によっては、「ベッドの設計上コイルマットレスを前提にしたもの」もあります。
敷布団NGの例ウッドスプリング仕様のパイプベッドの場合≫
ベッドのフレームは、スプリングマットレス使用時の基準で、強度計算されておりますので、床板に直接布団等を敷いてご使用になりますと、破損の原因となる場合があります。
本品をご使用になる場合には、必ずスプリングマットレスをご使用下さいますよう、お願い致します。
パイプベッドの上に敷く寝具4パターンを、「1寝心地」「2通気性」「3経済性」で比較する
まず、床板に敷く寝具には4つのパターンが挙げられます。
B.今の敷布団と薄手マットレス二枚重ね
C.新しく厚手(約10㎝)の敷布団に買替
D.新しく厚いマットレス(敷布団なし)
では、これらを、「①寝心地」「②通気性」「③経済性」の面で比較していきます。
①.敷寝具を『寝心地』で比較すると
もし、スチールメッシュの床板に「A.今の敷布団のみ」だと、「ゴツゴツと背中が痛い」「寝返りを打つと肩・肘・腰が痛い」…と、寝心地の面では劣りがちです。
もし身体への負担が続けば、一晩寝ても疲れが取れない、ということも。
一方で、パイプベッドに使われている床板は、スチールメッシュ以外にも、
・すのこ
・ウッドスプリング
のものもあります。
もし、お使いの敷布団が薄いなど、ご心配な場合には、木質合板仕様のものを選ばれることをおすすめします。
ただし、通気性には劣りますので、湿気を逃がすように心がけてください(起きたら敷布団を三つ折りにするなど)。
②.敷寝具を『通気性』で比較すると
B.今の敷布団と薄手マットレス二枚重ね
C.新しく厚手(約10㎝)の敷布団に買替
D.新しく厚いマットレス(敷布団なし)
この中で、「今の敷布団と薄手マットレス二枚重ね(B)」は、湿気を発散しにくいもののどうしの組み合わせ。
湿気がたまり易く、通気性に劣ります。
この場合の最も有効な湿気対策は、「布団を毎朝、ベッドの上で3つ折りすること」。
でも、「三つ折り用マットレス」は布団をどけて「マットレス単体で三つ折りする」設計のはず。
敷布団を重ねたまま折りたたもうとすると、ゴワついたり、摩擦が邪魔してしまいます。
習慣づけするのが難しい場合には、代わりに「除湿シートを挟んで敷く」「部屋の換気をする」といった複数の対策を並行して、かつ頻繁に行うことをおすすめします。
③.敷寝具を『経済性』で比較すると
1)敷寝具だけに着目すると「今の敷布団のみ」が最安
敷寝具4つのパターンを、最初の追加コストが少ない順番に並べると…
B.今の敷布団と薄手マットレス二枚重ね… +5,000円(目安)
C.新しく厚手(約10㎝)の敷布団に買替… +10,000円(目安)
D.新しく厚いマットレス(敷布団なし)… +うん万円~
このままの順番(ABCDの順)で、パイプベッドを導入時の追加コスト負担が小さい。
つまり当然、今の敷布団のみが最安、ということですね。
2)でも、敷寝具が薄ければ薄いほど『寝具以外に』コストがかかるかも。
そもそも、パイプベッドはその簡易な造りから、「耐荷重」が低い、「耐久性」が短い、「きしみ」が心配、という弱点があります。
でももし、スプリングマットレスを使えば、これら3つの弱点はすべてうまく補ってくれます。
体圧分散力の高いスプリングは、快適な寝心地を与えてくれるだけでなく、ベッドフレームに対してもやさしいわけですね。
経済性に置き換えると…
・「耐久性」を増してくれるので買い替える頻度が下がるかも。
・「きしみ」を減らしてくれるので補修コストがかからないかも。
と、長い目で見るとマットレスの方が、かえってお得になる可能性もあります。
もし仮に、マットレスに乗り換える場合の注意点は、マットレスの硬さ・重さ・厚さ、そして、お手入れの方法
注意点1)マットレスの硬さ・重さ
「硬さ」は寝心地に大きく影響します。
また、パイプベッドは耐荷重が低め。マットレスの「重さ」と体重の合計が超えてしまわないよう確認する必要があります。
<参考:主な種類と硬さの目安>
1.ボンネルコイル:普通〜硬
- 「床に敷布団」に似た「硬め」の寝心地
- 重いため使い勝手が劣るが耐久性が高い
2.ポケットコイル:柔〜普通
- 寝心地、耐久性に優れる
- 重いため使い勝手が劣る
- 価格が高めだが長期使用におすすめ
3.高反発ウレタン:普通〜硬
- 寝心地、使い勝手、価格面、好バランス
- 薄くて軽いものが多い
4.低反発ウレタン:柔
もし密度の低い粗悪品なら柔らかすぎが懸念
- 寝姿勢が不自然だと腰などを痛める
- 寝返りがしづらい
- ムレを感じやすい
注意点2)マットレスの厚さ
「厚さ」に関するチェックポイントは、選ぶベッド形状によって場合分けがあります。
①デイベッドの場合
・座ったときに足が地面(床)から浮くほど、高くはないか。
・逆に、低すぎて、座わったり立ったりが苦痛ではないか。
②ロフトベッドの場合
・厚すぎて、転落防止の柵の高さを越えてしまっていないか
・厚すぎて、寝転がったときに天井の圧迫感が強くなってしまわないか
③折りたたみベッドの場合
・厚すぎると、ベッドを折りたたんだときに、マットレスがベッドに乗らず、置き場所に困ります。
・もし、日々たたむつもりで「折りたたみベッド」を選ぶのであれば、床板がマットレスと一体化されたタイプのものを選ぶ方がおすすめです。
注意点3)マットレスのお手入れ
マットレスを、湿気やカビから守り、またヘタリを分散させ長持ちさせるためにも定期的にお手入れをしましょう。
<お手入れ頻度の目安>
- ベッドシーツ交換:週に1~2回
- 除湿シート乾燥:月に1回
- ベッドパッド洗濯:年に4回
- マットレスローテーション:年に4回
【裏技】パイプベッドにすのこを敷く方法
寝床が硬すぎるのは嫌だけど、「やっぱりマットレスではなく敷布団で寝たい」という場合には、裏技があります。
それは、『パイプベッドのスチールメッシュの床板の上にすのこを敷く』という方法。
通気性を保ちつつ、引き続きお気に入りの敷布団で寝ることができます。
最も手軽で不安が少ないのは、寝具用として市販されている『すのこマットレス』を利用することです。
ただ、ベッドサイズよりもすのこマットレスの方が丈が長い場合があります。
そこで、うまく対応するためには、『ロール式』タイプがおすすめです。
固定したい場合には、針金などを使わず、100均でも手に入る『結束バンド』を使いましょう。
安全ですし、何本も入っているので使い捨てればやり直しも効きます。
おすすめ→ すのこマットレス【ロール式】ベッド
床に敷くだけで嫌な湿気が逃げていき、新鮮な空気が布団の下を通り抜けます。
天然木桐には、抗菌・防虫・調湿・耐火といったうれしい効果。特に、優れた断熱性と調湿効果で夏は涼しく、冬はヒヤッとしません。
サイズ展開は、100㎝、120㎝、140㎝の3種類。
二つ折りや四つ折りタイプと違って、パイプベッドに合う長さにカットすることもできます。
まとめ
パイプベッドの上に敷く方法は4パターンあります。
中でも「今の敷布団をそのまま」使った場合、他の方法に比べると寝心地の面ではやはり劣ります。
それだけでなく、耐荷重の点でベッドの選択肢を狭めたり、耐久性の点でベッドの寿命を短くしてしまったり、きしみが気になって快適に熟睡でいないなどの危険性も。
まずは今の敷布団から使い始めてみて、もし問題があれば、マットレスへの乗り換えか、すのこマットレスを敷くことも、考えてみてはいかがでしょうか。
マットレスとセットで買えるおすすめパイプベッド
最後に、既にマットレスへの乗り換えを決めている人向けに、お手頃価格のマットレス付きのパイプベッドをご紹介します。
ヘッドボードの上部にコンセント付きの宮棚があるものを選べば、読みかけの本や眼鏡、目覚まし時計、そして、スマホの充電もできて便利です。
収納ボックスを置く場合には、その高さに合わせて「ベッド下の寸法」に注意しましょう。
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