今はもう2人で使うことはなくなった二段ベッドを、もっとうまく活用する方法はないか、とお悩みではありませんか。
もちろん、二段ベッドの解体して上段を破棄し、下段を普通のベッドとして寝ることもできます。
でも、二段ベッドにはもともと『部屋を立体的に有効利用できる』という特長が備わっていますから、もしうまく活用できれば、宿泊を伴う来客にも対応はもちろん、普段は収納として使用できそうですよね。
つまりポイントは、できるだけ、就寝環境を犠牲にせずに、使わない方のベッドをうまく活用すること。
そこでこの記事では、上段と下段どちらを就寝用(または収納用)にするのが適しているか、そしてそれぞれのメリットを活かし、デメリットを和らげるコツをご紹介します。
結論、二段ベッドは、寝るのにも収納するのにも、下段の方が使いやすい
次の章のメリット・デメリット比較を見ると、寝る目的でも収納目的でも、ともに下段が圧倒的に使いやすいということがわかります。
二段ベッドの下段を、就寝か収納どちらに使うのかについては、部屋の環境や、収納したいもの、そして生活習慣によって変わってきそうです。
A.上段に寝て、下段に収納するメリット
①上段に寝るメリット
1人で寝る場合には、上に寝ることによるメリットはあまり見当たりません。
もしかしたら、下段に寝ていて、上段の収納物が落ちてくるかご心配かもしれませんが、大丈夫です。
というのも、物が落下して寝ている体に当たるとすれば、転落ではなく、床板が割れるケース。
でも、静止した荷物が床板を急に割って突き抜けるようなことは考えにくいためです。
(もちろん、日々、床板が割れかけてないかチェックは必要ではありますが…)
②下段に収納するメリット
下段に収納するメリットは主に4つ。
どれも、上段に収納した場合に比べて、制約が少ないと言えそうです。
1.使う頻度の高いものも収納対象にできる
例えば、普段着用のハンガーラックなど、頻繁に使用するものを収納する場合には、すぐに手が届くという意味で断然、下段に収納する方が適しています。
2.単体の重量が大きいものを置きやすい
例えば、ゴルフバックや掃除機など重いものは、上段だといくらはしごを使っても良いからと言っても、自分の腰より高い位置へ上げ下げするのは大変です。
下段なら簡単ですよね。
3.高さを活かしやすい
高さを活かすために、例えば、ケースを積み上げたい場合、上段だと倒れたときのことを想定して躊躇しますが、下段なら気軽にできますよね。
4.奥行を活かしやすい
例えば、段ボール箱など奥行の小さいものを、手前と奥に2つ並べたい場合、上段だと奥の箱には手が届きにくいです。
下段なら手前の箱を一旦取り出して道を空けるのも簡単ですし、また、奥の箱も体の重心を安定させながら出し入れできます。
B.下段に寝て、上段に収納するメリット
①下段に寝るメリット
下段に寝るメリットは主に4つ。どれも、上段に寝た場合に比べて、制約が少ないと言えそうです。
1.厚手のマットレスが使える
上段だと、もし厚手のマットレスを使うと、寝床の高さが柵の高さを超えてしまうことがあって危険ですが、下段なら比較的安心して使えます。
2.夏の寝苦しさがマシ
上段だと、夏暑く、逆にエアコンの位置が近くて寒すぎることも。
下段なら一般的なベッドと同様です。
3.寝る直前まで使えるものが多い
上段だと、例えばパソコンなど、寝る直前まで何らかの作業をしたり道具を使いたい人にとっては、上段に持ち込むのが面倒だったり、または我慢を強いられます。
下段ならベッドサイドの床が利用できます。
4.面倒な昇り降りが不要
上段だと、寝たり起きたりするたびに、はしごを昇り降りするのが億劫になりますが、下段なら何の負担もありません。
②上段に収納するメリット
上段に収納するメリットは、主だったものが特に見当たりません。
さて、あなたの場合は、どちらが優先でしょうか。
A.上段に寝て、下段に収納?
B.下段に寝て、上段に収納?
決まっていない人は、次の章以降でご紹介する活用のコツもぜひ参考にしてみてください。
A.二段ベッドの上段に寝て、下段に収納に活用するコツ
上段に寝るときのデメリットを抑えること(A-1)と、下段を収納に最大限活用する(A-2)ことが、ポイントです。
A-1)上段に寝るときのデメリットを抑える方法
1.上段で厚手のマットレスを使う方法
もし、二段ベッドの柵を外すことができれば、『マットレス厚+20㎝以上』のベッドガード(ベッド専用柵)を取り付けられることをおすすめします。
※)ただ標準的な高さは40㎝程度ですので限界があります。たとえば厚さ30㎝のマットレスだと不安をぬぐえないので、この場合は下段で寝ることを優先する方がよさそうです。
2.上段の夏の寝苦しさを和らげる方法
サーキュレータを利用されることをおすすめします。
たとえエアコンの風向きが体に直接掛からないように調整できたとしても、冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまります。
エアコンの効き目を高めるためには、サーキュレータで空気を混ぜることが有効です。
3.上段でも寝る直前まで使えるものを増やす方法
もし二段ベッドが壁に近い位置に設置されているのであれば、ウォールシェルフ(壁掛け収納)の利用をおすすめします。
また、ノートパソコンを置きたい場合には、跳ね上げ式テーブルが付いたものもありますよ。
A-2)下段を収納に最大限活用する方法
1.下準備
できれば、ベッドガードを取り外して、すのこ床板の上にベニヤ板を敷いてしまいましょう。
これで、キャスター付き収納ケースを置くことができ、スペースを隅々まで活用しやすくなります。
2.高さを活かす方法
物を無計画に詰め込んで、高い位置の空間がすき間だらけだと、収納効率が悪いので避けたいところ。
収納物を下から層を積み上げるのではなく、イメージとしては、空間を縦に割って活用します。
収納ケースも、背の高いストレージや、タワーラックをいくつか併用すると便利です。
下段であれば、使用頻度の高い小物も収納できるので、大小さまざまな引き出しが前面に来るものがおすすめです。
3.奥行を活かす方法
二段ベッドの下段に設置するチェストは「軽いこと」が大切です。
そこでおすすめなのが、レール以外はすべて「ポリプロピレン樹脂」でできた軽量チェストです。
できれば、同じチェストを2つ用意し、それぞれ『春夏もの専用』と『秋冬もの専用』とし、オフシーズンを奥に、オンシーズンを手前に置く方法がおすすめです。
ほとんどがキャスター付き。衣替えはチェストごと転がすだけ。
簡単な上に、超時短で済ませられますよ。
B.二段ベッドの下段に寝て、上段を収納に活用するコツ
下段に寝るときのメリットは、これ以上高めようがありません。
そこで、上段に収納するときの注意点(B-1)、上段に何をどのように収納するか(B-2)が、ポイントとなります。
B-1)上段に収納するときの注意点
二段ベッドの上段は、人が寝ることを前提に作られていますので、もし収納に使う場合には改めて注意すべき点が2つあります。
それは、1.耐荷重を超えないことと、2.収納物が転がり落ちないことです。
ついては、体積あたりの重量が小さい(大きいわりに軽い)ものを、中心に選びましょう。
そして、丸いものや小さなものは、転がったりばらけたりしないよう箱に入れてから置きましょう。
もし不安定な場合には、必要に応じて柵を取り付けましょう。
B-2)上段に何をどのように収納するか
①季節外れの布団
寝具も季節によって使うものが異なるので、もし押し入れがない部屋では置き場に困りますよね。
寝具類は、大きさの割に軽いので、二段ベッドの上段には置くのに、最も適しています。
ホコリを防ぎ、また広がってしまうのを避けるために、ぜひ『布団袋』に入れて収納ください。
②季節外れの衣服、スポーツウェア
衣替え用の衣類一式を、ホコリをかぶらないよう、『衣装ケース』にしまってから収納します。
また、シーズンが特定されるスポーツウェア(や用具)も対象になるのでは。
衣装ケースは、奥行のあるものを選ぶと、上段の奥のスペースまで効率的に使えます。
③消耗品のストック
例えば、飲食料品・調味料・洗剤・入浴関連など、『急になくなっては困るもの』そして『安い時に買っておきたいもの』って、結構数も多くてかさばりますよね。
段ボールなど直方体の箱に入れて収納します。
④防災グッズ
災害の多い日本では、防災グッズは必須ですよね。
ただ、普段使わないものですから、ベッドの上段で十分。 いざという時に持ち出しやすいよう、大き目のリュックかスーツケースに入れて収納します。
⑤長物
収納物は基本的には、手前に置きたいものが多いはず。
そんなとき奥のスペースに収納するのに向いているのが、長物です。
例えば、スキー板、釣り竿、季節外れのラグカーペットが挙げられます。
専用の袋、なければ、大き目のごみ袋でカバーして収納します。
長く使えるおすすめの二段ベッド
最後におすすめの二段ベッドをご紹介します。
すのこ二段ベッド『Asina』
天然木パイン材の低ホルムアルデヒド二段ベッド。
LVLすのこ(単板積層材)仕様ですので、湿気による反りが少なく耐久性が高い。
耐荷重は、上段・下段ともに、100kg・100kg。
まとめ
以前は兄弟姉妹で使っていても、今は一人でしか使っていないという、二段ベッドの活用法を考えるとき、まず一人で寝るなら下段の方が圧倒的に便利です。
使っていない段は、来客時に使えるだけでなく『収納』にも使えますが、収納目的の場合も、下段の方が圧倒的に便利ですから、上段か下段どちらで寝るのか迷いどころです。
メリットとデメリットを比較した上で、デメリットを減らすアイデアをご紹介しました。
よりよい選択のために、ご自身の、部屋の環境や、収納したいもの、そして生活習慣に照らしてぜひお役立てください。